広報委員会で勉強会をしました!

2014年6月9日 19:50 ~ 21:00 委員会メンバーの坂井さんのところで勉強会を開催しました。坂井さんの挑戦と現状を皆からのインタビューという形で学ばせて頂きました。

~坂井さんの案内で店内見学~

道畑: まず、坂井さんには、お店の歴史とか坂井さんが大切にしていることなどをお話し頂きたいと思います。

坂井: 高校卒業後、大阪で修業。戻ってきて母の店に入った(高松町)。その後、宇野気のお 店に異動。その頃、大島さんと知り合い、結婚式場ができるという情報を聞き、待ったなしで金沢に出店しました。一人で始める予定で開店準備をしていたところ、オープン一週間前に今の奥さんが入店してきて、二人でスタートしました。

オープンして暫くは自分が頑張れば稼げていたのですが、5年ほど前段々社員が増えてきて、「今の売上じゃダメだ」と思ったんです。5席だけのお店でしたが、5席では自分のお客様だけでいっぱいになるので、社員さんが折角練習してカットができるようになっても、カットする場がありませんでした。
改装の必要にせまられ、5席のお店を9席に広げました。お店を9席に改装した結果、スタッフも増え、お客様も来てくれていて、もとが小さいお店なので、空いていてもお断りするような状態がでてきました。駐車場不足も慢性化していて、その為、スタッフがお客様を早く回すことに意識が向いてしまうようになった。
回転があがっていったので、経営的にはその頃の方が良かったかもしれないが、お客様に申し訳なかったのとスタッフも可哀相だったので、今のところに移転しようと思いました。今のところは、本当は先に美容室が決まっていて、最初ダメだと言われたのですが、何回もお願いしていたところ、先に決まっていた美容室がスタッフの手配がつかず契約できずにいる、ということだったので、「うちならすぐにハンコを押します!」と言って契約にこぎつけました。銀行に何にも話してなかったのに(笑)

今のお店に移って広くなり、念願のスパとか、時間をかけて丁寧にシャンプーするとかできるようになりました。スタッフも以前のような流れ作業をしなくなりました。小さいお店から大きいお店にかわって、最初は回し方が分からず戸惑ったことがありましたが、最近は慣れてきたのかそんなこともなくなりました。
美容業は営業時間が終わってから練習が当たり前、という業界ですが、僕はその考え方が大嫌いなので、広いお店になって、営業時間中に空いている席で練習できたり、早番・遅番と分けて練できたり、という態勢にしています。
広くなってスタッフも増え、スタッフが増えるといろんな働き方ができるようになりました。急病とかでもカバーしあえるので、スタッフが働きやすい環境を作れたかな、と思っています。

お店を作る時のコンセプトは「別荘」ですが、「別荘」といっても若い子たちは分からないので、開店前にスタッフ皆を別荘に連れていきました。スタッフに感想を聞いてみると、「同じ24時間でも流れる時間が違う。ゆったり時間が流れている。」というようなことを言っていて、それに気付いてくれたので良かったかなーと思いました。
そうは言っても、現実はそんなに甘くないですけどね(笑)

このお店になって、指名をとったりするとお給料に反映するような仕組みを入れることもできました。スタッフも増えているので、担当されたスタッフに不満足だと担当を変えることもしやすいですから、スタッフもお客様に支持されるようにしようとします。
「お客様を大切にする」ということを覚えられる空間になっているのではないかと思っています。

多店舗展開もできると思いますが、血が薄まっていくことが心配なのと僕が目指したい「いろんな雇用」ができなくなるので今は考えていません。ゆくゆくはお店を無休にしたいと思っていますが、まだスタッフの人数が足りていず、できません。
大きくなっていろいろカバーができるようになったし、お店を大きくしたことは後悔していません。大きいからこそいろんなことができるし、できることが沢山あるから、同業種、異業種関係なく学んだことからアイデアがどんどん湧いてきます。

道畑: 坂井さんの年齢と現在の社員数を教えて下さい。

坂井: 36歳。パートを含めて19名。まだ売上が追い付いてないので頑張らないと!スタッフが増えているので、ある程度のスタッフには、紹介カードの値段設定を任せています。自分で自分をプロデュースするようになるので面白いかなと思います。店がすべて決めて指示するとスタッフにやらされている感がでます。そこを自分で決めるようにすると、文句言うだけじゃなく、自分の考えを試してダメだった、ということも体験を通して学べます。
また、月に1回、数字を全部出してミーティングをしていますし、年1回合宿もしています。
僕は、大まかな数字は出しますが、後はスタッフ達がやっていっています。

能田: 坂井さんが若いころに高松町のお店に行ったことがあります。
今とは全然感じが違いますね。高松のお店は、まさにアットホームというお店でした。

坂井: 今思い返すと、母がしていたことはすごいな、と改めて思います。
お客様に善哉を出したり、今買ってきたお弁当を「食べる?」と勧めたりしていた。お客様と信頼関係があればこそ、ですよね。流石に金沢で同じことは出来ません。でも、スタッフには「恰好つけるな」と言い続けています。
美容室の勉強会に行くと僕の考え方はよく叩かれるのですが、美容室本来はお客様本位であるべきだと思っています。これはつきつめれば、母のマインドなんですね。僕自身も何かあったときに素直に謝れるようでありたい、と思っています。スタッフから注意を受けてもすぐに謝ります。ですから、スタッフにも売上のことをいうことより、他のことで注意することの方が多いと思います。

朝早く来て掃除するのも同じです。自分がやって見せないといけない、と思っています。 朝早く来て掃除するとチェックもできるんです。僕が早く来て掃除をしていると朝早く来て練習する子もでてきます。朝礼は9時からなので、前の日にきちんと掃除して準備すれば、ぎりぎりでもいいので9時5分前出社でいい、と言っています。夜も10時には帰るように言っています。自分の時間も大切にして欲しいと思っているので、長時間労働が当たり前の業界ですが、そうならないようにしています。

道畑: 何時に来ていらっしゃるのですか?

坂井: 6時30分くらい。朝のうちに給料計算したりとか雑務を集中してこなすとかします。以前は夜ミーティングしていたものを全部朝に変えました。スタッフは若い子が多いのですが若い子は極端に朝が弱い子が多いので、朝方に変えて、朝一のお客様から元気よくお迎えできるようになったと思います。朝のミーティングだとパートさんも出られるので、ただ時間だけ働くというのではなく、会社に関わっているという気持ちが持てるようになります。
また、月に1回、午前中を休みにして練習会をしています。ミーティングは強制にしていますが、練習・講習は自由参加です。業界の慣習とは違うことをしていっています。今のところ、いい風に変わってきていると感じています。いずれはカレンダーの赤い日も休みが取れるようにしていきたいと思っています。
うちは受付専任の子を置いているので、美容師が本来の仕事に集中できるようです。だが、受付専任を置いているお店では受付と美容師が分業になってしまって、美容師が受付スタッフに対し「自分達が稼いでいるんだ」という優越感を持ったりするところがあるので、受付と美容師が完全に分業になってしまわないように、受付の子にも床を掃いたりカラー混ぜたりという仕事をするし、受付の子が応対していたら美容師も電話をとる、というように、カバーしあうようにしています。敢えてカラー用の汚いものを受付に置いて、受付の子と美容師がコミュニケーションをとれるように動線も考えている。

大島: 何年か前に私がお誘いして日創研の研修に行ってくれて、経営研究会もお誘いしたら素 直に入会してくれました。以前はご両親から相談受けたりもしましたが、最近はそういう話も全くありません。変わったこととかあると思いますが、その点を話して下さい。

坂井: 大島さんに出会った頃、大島さんも代替わりされたばかりの頃で、僕も代替わりを控えていて、大島さんに親近感も持ち親しくなりました。
SAから帰って、最初にしたことは嫁に謝ることでした。その時は、家事を少し手伝うようになりました。僕が働かないと売上が上がらないので、SCへ行くのは親に反対されました。
PSVまでとんとんと行きました。
研修を受けて最初に感じたのは「感謝すること」。研修に行くまでは本当に傲慢な人間で、社員さんは自分が食べさせている、という思いがすごくありました。たまたまですが、SCのパートナーは美容師になりたてでシャンプーをしているような子でした。その子にぼろくそにフィードバックを受けて、「なんでこんな子にこんなことを言われないといけないのか!」と本当に頭にきました。その後、ある美容室の人と飲みにいって、「いろんな人がいろんな悩みを持っていること」、「僕が自分のことしか考えていないこと」、「自分ができていないことは人に伝えられないこと」を学びました。
美容師は我ままな人が多く、自分が自分が、という人が多いですが、今の僕はそこのスタンスや考え方が他の美容師と違うと思います。ディーラーさんの接待は受けないと決めていて。担当者と考え方が合わないなら安くても買いません。社員さんもそういう僕を見ていて分かっているので、買い付けも社員さんに任せています。

日創研に行って、身内に感謝すること、スタッフに感謝することが増えました。経営研究会では、相談できる人が周りに沢山いて、聞いて貰うことによって新しい発見ができたりするので、例会よりも横の繋がりを密にして相談しあえる会とかがあってもいいと思います。いろんな経営者がいる中で、職種が違っても同じ悩みがあったり、一緒にできることがあったりするので、そういう面で活かせればいいなーと思っています。電話一本で相談にのってくれる仲間がいるというのが心強い。
業界の常識が常識になっていて気づかないことがありますが、異業種の人から気づかされることが沢山あります。
以前開催された金沢SAのときにお店をしめて全員いかせました。

伊藤: お話しを聞いていると大変素晴らしいと思うのですが、反面人件費の負担が気になりまし た。良かったら、人件費について聞かせて下さい。

坂井: 歩合給の仕組みについては、自分だけの売上じゃなくて店全体の売上からの出来高払いになっています。みんなで売上をあげないとお給料が増えない仕組みです。業界平均の人件費率は50%くらいだと思いますが、うちは■■■■■で押さえています。その替わり、この業界では余りない、社会保険に入ったりしています。

伊藤: 社員からみた給与水準は業界平均と比べていかがですか?

坂井: 少し上だと思う。一人のスタッフに集中して沢山お給料を出す、というお店はありますので、そういうのは別として全体としては普通より少し上だと思います。

伊藤: 素晴らしいですね!


高岩: お店の建物はいくらぐらいかかったのですか?土地は借地ですよね?

坂井: はい、地面はアルビスのもので借地なので、建物は■■■万円くらいです。

高岩: スタッフの方で、個人でお客様を呼べるようになったら独立とかないですか?

坂井: 今のところないですね。毎月広告費がいくらとか水道光熱費がいくらとか見せているので、結構大変だと思うんじゃないでしょうか。
実は独立する美容師は、売上が全部自分の利益になると勘違いして独立する人が結構いるんです。それはどうしてかというと、経営者が見せていないからなんです。広告費や材料費や水道光熱費がいくらかかっている、なんて全く知らないんです。うちは、 数字を全部オープンにして、その管理も任せています。
スタッフの数字への意識も高くなっているのでしょうね。

高岩: 見える化をすることによって社員さんが育ち、定着するならいいことですが、オーナーの勇気もいりますね。

坂井: 今は数字がいいからいいですが、今後は分かりませんね(笑)

山田: ずばり、今の悩みは何ですか?

坂井: 大阪に2か月に1回ある美容室の社長のところに勉強に行っているのですが、いつも言わ れるのが「いつまで鋏をもつんや?」ということなんですよ。「お前が鋏を持っている限り下が育たない」と言われています。その時期について考えています。
あとこのお店になって、資金繰りも全部するようになったことと社員さんの給料と休みを増やしたい、というのが悩みです。

二木: 聴いていて覚悟と責任を持って取り組んでいることを感じました。僕もまだ経営者になって いないので、いずれ坂井さんに相談しにくることになると思います。そのときはどうぞ相談にのって下さい(笑)
大変勉強になりました。有難うございました。

参加者: 坂井、道畑、大島、山田、高岩、二木、能田、伊藤

カテゴリー: 会員企業だより, 勉強会, 委員会, 活動の様子   パーマリンク

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